概要
祇園祭は現在、32の山鉾からなるが、保存・運営の主体は「町」である。町とは京都における最も基本の社会的・空間的な単位であり、100m程度の通りとその両側に連なる建物とそこに住む住民から構成されている。
財団法人 南観音山保存会がある百足屋町(むかでやちょう・京都市中京区新町通錦小路上る)は、新町通りを中心とした町であり、ムカデの名が示すように多くの細い路地が出ていて、世帯数・人口ともに32の山鉾町の中では比較的多い町である。また、地域住民の努力により、高層建造物が少なく、古い町並みが多く残る町でもある。古くからのしきたりを頑なに継承してゆくだけではなく、時代に併せて祭を変化させてゆく柔軟性・革新性もあるのが南観音山の特徴で、女人禁制だった山への立ち入りを早くに解禁したのは南観音山だった。また、囃子方に女性が初めて加わったのも記憶に新しい。